INTERVIEWインタビュー

EXILE USA
スペシャルインタビューシリーズ

TALK LIKE DANCING! ―オドルヲカタル!―

なぜ彼らは踊り始めたのか? そして、ダンスは彼らの人生をどう変えたのか? 
アジアのダンスシーン最前線で活躍する人々へのインタビューシリーズ「TALK LIKE DANCING!―オドルヲカタル!―」。
第1回に登場した演出振付家MIKIKO氏に続き、第2回ではJ Soul Brothersを経て、EXILEのパフォーマーとして活躍、
現在は子供たちへのダンス普及活動にも力を入れているEXILE ÜSA氏を直撃!

EXILE USA パフォーマー、ダンサー、俳優、プロデューサー 写真
パフォーマー、俳優、プロデューサー
EXILE ÜSA【VOL.1】

「ダンサーが、アーティストとして認められる方法を探して」

第2回ではEXILEのパフォーマーとして活躍し、現在はエンタテインメント・プロジェクト「DANCE EARTH」を通じてダンスの素晴らしさを伝え、その可能性を追求するÜSA氏にインタビュー。
【VOL.1】ではダンスとの出会い、パフォーマーとしての地位を確立するまでを振り返ってもらった。
USA ダンサー、俳優、プロデューサー 写真

ÜSAさんがダンスと出会い、のめり込んでいかれたきっかけから教えてください。

 もともとは、ダンスを踊るようなタイプとはほど遠い感じの小学生でした。当時は身体も弱かったですし、表に出てなにかをするような目立つタイプではなかったんです。どちらかといえば、恥ずかしがり屋でしたから(笑)。
 でもいつからか、どこからともなく自分の中にエネルギーがあふれてきて、それをなにかで表現したいと思うようになりました。でも、それを表現する方法をなかなか見つけられなかったんです。
 そんなときに偶然、MCハマー (編注:’90年代を代表するアメリカのミュージシャン、ダンサー。2ndアルバム『プリーズ・ハマー・ドント・ハーテム』は、全世界での売上枚数が1000万枚を超えるヒットとなった)だったかな? 彼の姿をテレビで観た瞬間、「あ、これなら俺にもできるかも!」と思ったんですね。
 まあ、安易なきっかけではあるのですが、彼を真似してみたらそれがどんどん楽しくなって、さらに人前でやってみたら快感だったんですね。それで「自分の中に貯まっていたエネルギーを表に出す方法はこれだ!」と感じて、のめり込んでいきました。
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目立つタイプではなかったというお話ですが、たとえば体育の実技などは率先してやるタイプだったのでしょうか。

 体育は好きだったのですが、どちらかというと苦手だったのは音楽でしたね(笑)。音楽の授業には歌のテストがあって、出席番号順に歌っていくじゃないですか。いきなりみんなの前に立たないといけないし、音程を外すと大爆笑が起こりますよね。それで音楽の時間にはちょっとトラウマみたいなものを感じるように……(笑)。あと、当時は小児喘息だったので、激しく動くとちょっと発作が出ることもあって。その二つが当時の自分にはコンプレックスになっていました。
 だから普通だったら、ダンスなんてもうその時点でやらないかもしれません。でも実はダンスって特別な道具はいらないし、音楽に合わせて頭を振る、ジャンプする、手を叩く……それだけで成立するものなんですよね。だから僕も気軽に始められたし、音楽に対するトラウマや身体を動かす大変さを乗り越えることができたと感じています。

そこでダンスの持つ力を実感して、さらに続けてみたいと思われたのですね。

 ええ。もう単純に踊ることが面白くてしょうがなかったんです。MCハマーや、EXILEのリーダーだったHIROさんが参加していたZOO(編注:’89年に結成され、’95年に解散したダンス&ヴォーカルユニット。代表曲の『Choo Choo TRAIN』は’03年にEXILEがカバー)というグループへの憧れを入口に、ヒップホップをどんどん掘り下げることでダンスにハマっていきました。

ただ、ダンスを仕事にして、それを突き詰めることを選ぶのは、90年代の日本では現在以上に難しいことだったのでは。

 そうですね。「ダンスで飯が食いたい」と言ったら、誰もが「なにを言っているの?」というリアクションが返ってくる時代でしたから(苦笑)。学校の先生や親、周りの友達の反応も「?」という感じでしたし、プロのダンサーになるための道筋が、特にストリートダンスにはありませんでしたから。
 だからもう闇雲にやっていた感じですよね。ただ本当に「上手くなりたい。かっこよくなりたい」という一心で、高校を卒業してからアルバイトでお金を貯め、ニューヨークに行って武者修行するところから始めました。
 で、「ゆくゆくはクラブで有名になりたい。ダンサー界で有名になりたい」というのが最初の目標だったのですが、それをクリアしたときに「これからどうやって生きていこうか。どうやって飯を食おうか」ということを考えるようになって。当時はダンスの講師になるか、誰かのバックダンサーになるか……、それくらいしかアイデアがなかったところに、HIROさんに出会ったんですよ。
 そしてHIROさんから、「ダンサーもミュージシャンやアーティストと同じく、もっと独自に表現していくべきだし、評価されていくべき。そのために自分は、踊る人があえてパフォーマーと名乗って表に出るグループを作りたいんだ」という話を聞き、モヤモヤしていたところからスカッと抜け出し、将来の夢を見つけることができた感覚がありました。
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そこから初代のJ Soul Brothersに加入されて(’99年)、EXILE(’01年)へと繋がっていくわけですね。

 まあ、そこから本当の苦労が始まるんですけどね。たとえば取材を受けるときも「僕らパフォーマーも、ヴォーカルと同じく表現者なんです」と説明しても、なかなかわかってもらえない。「ダンサーの方は大丈夫なので、ヴォーカルの方にお話を伺ってもいいですか」という反応で、「俺らがもともと考えて始めたグループなんだけどな……」と思うこともありました(苦笑)。
 そこは楽曲やビジュアル、ライブ構成、衣装を含めた作品制作のすべてを、自分たちでプロデュースする姿を見せることで、パフォーマーというジャンルを成り立たせていったところがあると思っています。

今ではちょっと考えられないような状況ですね。

 今では僕らの後輩たちのグループ、三代目J Soul BrothersやGENERATIONS、E-girlsもみんな、最初からパフォーマーと名乗っても、なんの違和感もない状況にはなりましたけどね。

そういう意味では、パフォーマーというジャンルを確立したことは、ダンス界にとってもエポックメイキングなことだったのでは。

 エポックメイキングの一つではあったと思います。もちろん、ダンスを仕事にして生きる方法は他にもいろいろあるとは思うのですが、自分たちも、ダンサーがアーティストとして認められる一つの方法を作ってきたつもりではいます。

ÜSAさんはHIROさんとともに、ダンサーのアーティストとしてのあり方を一つ、作ってこられたわけですが、そもそもHIROさんとはどういう接点で出会い、志を共有するようになったのですか。

 当時、自分たちがやっていたチーム(編注:BABY NAIL。MATSU氏やMAKIDAI氏とともに、’94年から’98年にかけて活動)では、本当に好きなことしかやっていなかったですし、そこはすごく尖っていたと思うんです。「早く有名になって活躍したい」という気持ちはあるけれども、自分たちの大好きなことは常に胸の真ん中に置き、それを表現するチームでした。
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 それをHIROさんが観て、いいと思ってくれたことが大きいですね。HIROさんもメジャーシーンでZOOをやってきて、今後はアンダーグラウンドとも関わりを持ちたいと思って「誰と組もうか?」となったときに、「お互いにメリットがあるんじゃないか」と僕らに声をかけてくれた。
 HIROさんの相方を務めたBOBBYさんという方が、僕の師匠だったという繋がりもありましたし、なにより憧れの人に声かけてもらったことがもう、死ぬほどうれしかったですね。

お話を伺っていると、自分自身を貫くことで道が開けたという印象があります。

 人によっていろいろなやり方があると思うんですが、僕の場合は的をなんとなく狙って球を投げるのではなく、「ここだ!」と狙いを定めてスパーンと投げたほうが命中率は高い、という感覚を持って、やってきたように思います。

【EXILE ÜSA】

2001年にEXILEパフォーマーとしてデビュー。
2006年より「ダンスは世界共通言語」がテーマの「DANCE EARTH」の活動を開始。
これまで20カ国以上の踊りを体感した経験をもとに書籍、絵本、舞台、映像作品を制作。
2013年より「DANCE EARTH JAPAN」で全国の祭りを巡って踊りを体験、『Eダンスアカデミー』(NHK Eテレ)に主任講師として出演。
2015年には「DANCE EARTH PARTY」を本格始動させる。現在は「DANCE EARTH」を通じて、ダンスの素晴らしさを伝えるために活動中。


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