DANCE DANCE ASIA – ハノイ・ベトナム (2015/03)
アフターインタビュー
Moreno Funk Sixers / 「人が持っているパワーが強い!」
久々にMoreno Funk Sixersとして参加した今回のハノイツアー。ワークショップや、これまでの自分自身の活動を通じて、GUCCHONはダンスの可能性をどのように見ているのでしょうか?ツアーを終えて、その心境を語ってもらいました。
今回、DANCE DANCE ASIAに参加した感想は?
GUCCHON : 僕たちが選ばれたことも、Moreno Funk Sixersとして呼んでくれたことも、とても光栄でした。僕たちは2012年くらいから活動していますが、ここ2年くらい活動をしていませんでした。前の活動では中国にゲストとして呼ばれて、今回はベトナムなので、「ここはかまそうぜ!」と気合が入っていました。
観客の反応は?
GUCCHON : めっちゃ良かったですね!僕らは公演に出演した3組中の1組目で、最初に舞台に出た時に、皆が「ワー!」と言ってくれて、僕らもボルテージが上がりましたね。もっといいものを見せよう、もっといいパフォーマンスしようと気持ちを上げてくれたのは、ベトナムのお客さんでした!
ワークショップの印象は?
GUCCHON : 今までもアジアやヨーロッパでワークショップをさせてもらっていましたが、ベトナムでは今回が初めてでした。皆とてもパワーがあって、ハングリーさや吸収しようという気持ちが伝わってきました。それが、僕の活力にもなり、とてもいい時間が過ごせました。
ワークショップでは、僕が大切にしていることや、普段教えていることを教えたいと思いました。たぶん、皆さんはYouTubeなどの映像でしか僕たちのことを見ていなかったと思うので、実際に生で見てもらうにあたって、振付というよりは映像じゃ伝わらない細かい自分の意識や、根本にある大事な部分を少しでも伝えたいと思いました。体幹、体重移動、力の入れ方、音楽の聴き方といった感覚ですね。
ダンスは音楽があるから踊れます。音楽があってダンスがある。それを自分の中で理解できた時に、先人たちのダンスを改めてリスペクトすることができます。その順序立てを理解せずに技術だけを追うと、どうしても薄っぺらなものになってしまいますね。これは僕たちも未だに追い続けている部分です。技術よりも、気持ちと音楽に対してのリスペクト、これをもっと大事にしてほしいと思います。
ベトナムに行ったのは初めてなのに、皆、僕のことを知っていてくれて、フレンドリーに「GUCCHON!GUCCHON!」と言って僕のところに来てくれたのはとてもうれしいし、交流したかったから来た甲斐があったと思いました。
ベトナムを訪れた感想は?
GUCCHON : ハノイの街中で撮影している時、やっているうちにどんどんオーディエンスが増えていき、最後ぞろぞろ団体行列みたいになりました。ああいうのは僕にとっては新鮮だし、街の人や空気があたたかいので、どんどんテンションが上がって撮影がとても楽しかったです。それは周りの空気の良さもあって楽しめたのだと思います。
ダンスを通した交流の魅力は?
GUCCHON : まず言葉がいらない。これはとても強いと世界中を回っていて思います。もう1つは、ダンスは生で見て、生で触れないとわからない部分がたくさんあります。映像だけじゃ伝わらない、その人の考え方などに触れることができるというのは、生の魅力です。生で体験し、さらにワークショップでその人の考え方を知ることができます。大げさですけど、その人の生き方に触れることができます。
今まで世界中を回ったり、日本にすごいダンサーが来てくれたりした時に、実際に生で体験し、一緒に踊り合ってわかった部分がたくさんあります。僕はこれも可能性だと思います。
日本は今、アジアでダンスの先進国としてやっていますが、こうやって実際に他のアジアの国に行くと、やっぱり人の気持ちが重要なのだと感じます。人が持っているパワーは、正直ベトナムの方が強いと思いました。日本はもっとそういう部分を思い出してほしいです。僕自身こうやって来て、本当にパワーをもらって、また日本に帰ってやっていこうと思えます。
自分もイベントをやっていて、韓国や中国のダンサーを日本に呼ぶことがあります。日本にも来てもらって交流を深めることで絶対良いものができると思うので、DANCE DANCE ASIAではもっとやっていくべきだと思います。僕自身も交流活動をやっているし、それがもっともっと繋がって、アジアが盛り上がってくれたらと考えます。
今後の目標や夢を聞かせてください。
GUCCHON : 僕らはストリートダンスの始まりから第三世代、第四世代と言われています。このニュージェネレーションがこれからどういった活動をしていくかが、ストリートダンス界にとってはとても大事になっていくと思います。温故知新という言葉のように、古きを知り、新しきを作り出す、これが僕たちにとって課題だと思います。そこで新たなストリートダンスの可能性を見いだして、僕たちなりのダンスの楽しみ方を伝えていきたいと思います。
Posted – 2016.08.24
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