DANCE DANCE ASIA – ハノイ・ベトナム (2015/03)
アフターインタビュー
90’s / いろんな国の90’sクルーができたらうれしい!
メンバー全員が初訪問となったベトナム。彼らが発見したもの、日本に持ち帰ったものは何だったのか?ハノイツアーを振り返って心境を語ってもらいました。
現地の人とのワークショップの印象は?
TAISUKE : ベトナムには、2014年の大きな大会でベスト4まで勝ち進んだS.I.N.Eというグループがいるので、B-BOY(ブレイクダンス)のシーンはとても発展しているのだろうと思っていましたが、具体的にどのようなダンサーがいるのかは未知でした。
いざワークショップ会場に行ってみて、逆立ちしている小さい子がたくさんいたので、B-BOYが多いのかと思っていたら、「他のジャンルもやってみたい」という声もありました。最初の1時間くらいはブレイキンをやって、そのあとの30分はグループ分けをして、ハウスとヒップホップとブレイキンをやりました。ヒップホップやハウスをやっている子もたくさんいて、新たな発見がありましたね。
Ruu : ベトナムの子たちはとても好奇心旺盛でした。私たちのリアクションをはるかに超えたリアクションをしてくれたり、音楽がかかった瞬間に動きはじめるテンションの高さだったりで、こっちまで元気をもらえるような空間でした。
ベトナムの人からは、とにかく吸収しようという姿勢を感じました。一つのステップをやっただけで「うわ!何だ、このステップ!」みたいなリアクションや熱心な姿勢は、レッスンやワークショップの機会に恵まれている日本とは違うと感じました。私は日本全国を回っていろんな子にレッスンやワークショップで教えているので、そういう姿勢を日本に少しでも伝えたり、教えたりしたいですね。
今回の公演では、どのような舞台作品にしようと考えていましたか?
TAISUKE : Ruuの発案で、国を決めて旅行するというコンセプトにしましたが、それは僕の中で意味の深いものになりました。ダンスには壁がなく、簡単に国境を越えられるという意味もあるのかなと、やりながら思いはじめました。
特に日本人には言葉が通じない国が多いですが、ダンスはそこを簡単に越えていける。「お前ダンスやってるの?俺もダンスやってるよ!」という風に交流ができて友達になれる。自分たちの公演をしながら、そういうことを伝えられるのではないかと思いました。文化の違いはあるけれども、感情を表現するもの、共有できるものがダンスだと思います。そういう公演ができてうれしかったです。
観客の反応は?
TAISUKE : 皆シャイではなく、とてもオープンでした。感じたことを言葉や体に出すことができるというのは日本にはあまり無いので、それがとても素晴らしいと思いました。
90’sや個人として、今後の目標を教えてください。
Ruu :
90’sとして世界を回り、いろんなところで公演やワークショップをして、たくさんの人に知ってもらいたいです。舞台であったり、メディアであったり、形は何であれ90’sがもっと有名になれたらいいです。
今後は「The90sJPN」という名前にして、JPNの所をベトナムなどアジアのいろんな国の90s、つまり1990年代生まれのダンサーによるクルーができたらうれしいし、いろんな形で広めていけたらいいですね。
私は個人的には演出や作品を作ることが好きです。今、90’sとしてやっていますが、2000年代生まれのダンサーや、 さらにもっと若いダンサーを集めて演出したりして、頑張っている若い世代に良い経験をさせてあげられるような存在になりたいです。
TAISUKE :
90’sとして何かを起こす時に、今までは「皆でやってみよう」とチャレンジする感じでしたが、もっとちゃんとしたチームとして、組織として成り立つようにしなくてはいけないと考えています。
やりたいことを自分ができないからといって、止まってしまうのは良くないと思うので、やりたいことはメンバーに対しても伝えて、うまく共有しながら、世界を目指していきたいです。
90’sも90’sでやらないといけないし、僕がリーダーをやっているTHE FLOORRIORZというチームもやらなくてはいけない。僕は日本のB-BOYのシーンも背負っているので、そこもやらないといけない。いろいろ大変ですが、そこはうまく全部つながればいいと思います。
自分がアクションを起こすことで若い世代もついてくるでしょう。ついていきたいと思ったダンサーにチャンスを与えられるのも自分なのだと思います。舞台という形でもバトルという形でもいいと思います。自分にとっては、バトルはバトル、ショーはショーとかけ離れる必要はなく、両方できて初めてプロフェッショナルという考えがあります。そういったことを若い世代と共有していきたいです。
Posted – 2016.08.24
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